医療分野でよく利用されるトラネキサム酸は、最近では美容や美白化粧品にも活用が盛んな成分です。この記事では、そんなトラネキサム酸が、なぜ美白や美容効果に期待ができるのかについてお伝えします。
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トラネキサム酸は、もともと第一三共が開発した抗炎症成分で医療用として1965年に発売されました。炎症部位の痛みや腫れを起こす物質の発生を抑えることで、炎症の改善効果があるとされています。用途としては、アレルギー症状の改善や喉の痛みや腫れを鎮めるクスリなどに広く用いられています。ではこのような働きをもつトラネキサム酸には、なぜ美白や美容にも効果があるのでしょうか。
トラネキサム酸には、デリケートゾーン・脇などの黒ずみ、気になるシミの原因となるメラニン色素の活性化を抑える作用があるため、美白や美容にも効果が期待できます。これは、トラネキサム酸の抗プラスミン作用によるものです。プラスミンは、メラニン色素の生成と関係の深いプロスタグランジンなどの物質を発生させますが、トラネキサム酸には、これらの働きをブロックする作用があるのです。
また、最初にトラネキサム酸には優れた抗炎症作用があることをお伝えしましたが、これはつまり炎症を原因とする肌荒れや黒ずみの改善にも役立つということです。このようにトラネキサム酸は、肌荒れ改善と美白美容に期待ができる成分です。
デリケートゾーンや脇、顔などの効果的な美白対策には、色素沈着やシミの原因を作らせないことと、規則正しいターンオーバーを保つことが大事です。そういった点で、二つの対策を同時にできるトラネキサム酸は、美白美容成分として大きな期待ができる成分といえます。そして、これらの効果・効能は厚生労働省に認められているというのも大きなポイントです。
より高い肌荒れ改善や美白効果を得るには、トラネキサム酸を肌表面に塗るよりも、内服して内側から送り届けた方が効率的なのは確かなようです。また、同じ内服であっても医師の処方薬と市販薬とでは、トラネキサム酸の含有量は医師が処方するものの方が当然多くなります。しかし、ここで気になるのが内服した場合の副作用ではないでしょうか。
トラネキサム酸は安全性が高いとはいえ、副作用が全くないわけではないのです。具体的には、トラネキサム酸には血を固まりやすくする作用があるため、心臓や血管の疾患、脳梗塞などの病気がある場合には摂取に注意が必要です。また、嘔吐、食欲不振、胸やけなどの症状が出たりすることもあるようです。妊婦や授乳中の場合も、医師に相談した方が安心といえるでしょう。
トラネキサム酸には、このようなリスクも存在するため、安全性を優先するのであれば内服するより皮膚に塗るという選択も間違いではないと思います。美白美容対策としての効果の高さをとるか安全性をとるかは、いま身体の状態なども考慮に入れるようにしたいところですね。
トラネキサム酸には、優れた抗炎症作用と美白美容効果がありますが、トラネキサム酸以外にも抗炎症作用に優れる成分があります。漢方の原料としても知られ、甘草の根に含まれるグリチルリチン酸ジカリウムという成分です。このグリチルリチン酸ジカリウムも炎症を抑え、肌荒れやニキビのケア、整肌、美白などに優れた効果があるとされ、トラネキサム酸と同様に医薬品や化粧品に広く利用されています。
デリケートゾーン・脇の黒ずみケア商品や基礎化粧品では、トラネキサム酸やグリチルリチン酸ジカリウムは有効成分として配合され、医薬部外品の表示があることが多いので見わけやすいと思います。このように美白美容対策として基礎化粧品を使う場合には、美白美容の有効成分をしっかり配合するものを選ぶことも大切です。
それでは、デリケートゾーン・脇の黒ずみや気になるシミなど、トラネキサム酸の美白美容効果についてまとめます。
黒ずみやシミなど美白を妨げる悩みといえば、デリケートゾーン・脇、顔とさまざま。最後に、トラネキサム酸やグリチルリチン酸ジカリウムを配合する医薬部外品表示のある美白美容アイテムを紹介しておきますので参考にしてみてくださいね。
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こちらもグリチルリチン酸ジカリウムを配合し、ラインで美白美容ケアができます。春以降の紫外線対策にもピッタリのアイテムの詳細レビュー記事はこちらです。写真美白効果も
トラネキサム酸とグリチルリチン酸ジカリウムを配合した、デリケートゾーンの黒ずみに効果を発揮する美白ジェル。どちらかの成分を配合したものは多いですが、この美白美容に効果のある2つの成分を両方とも配合しているものは少ないと思います。
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