肌への浸透性を高めるために、化粧品のナノ化・低分子化が当たり前になってきてる昨今。肌の保湿力やバリア機能アップにはかかせない技術ですが、化粧品のナノ化や低分子化にはどんなメリットがあるのでしょうか。安全性に関するデメリットはないのでしょうか。
化粧品をナノ化したり、低分子化したりするというのは、化粧品の粒子を超微細化することで、ナノ化と低分子化は、ほぼ同義で考えて良さそうやで。ナノというのは、100万分の1ミリメートルの単位を表します。髪の毛1本の太さが約0.1mm程度やから、ナノサイズの髪の毛というのは、1本を10万分の1に割いた太さってことになります。むちゃむちゃ細いです。化粧品のナノ化カプセルまたは低分子化カプセルは、およそ50nm(ナノメートル)くらいといわれていて、厳密には2桁ナノサイズやけど、それでも十分に小さい粒子であることに変わりないです。ナノ化や低分子化技術って、ようは化粧品の成分をナノ単位で表現するほど細かいカプセルに納めましたっていうことやねん。
皮膚の表面は角質層で覆われていますが、角質層は、細胞がレンガ状に10~20層積み重なったラメラ構造で形成されていて、角質層の細胞と細胞の間には、ちょうどナノ化または低分子化カプセルを通すくらいの隙間があるといわれています。このため、ナノ化や低分子化されたカプセルは、角質層に入り込むことができ、成分を深くに届けることができるようになります。これが化粧品をナノ化や低分子化することのメリットやで。
逆にいうと、ナノ化や低分子化技術が産まれるまでの化粧品は、肌の表面をカバーするのが主な役割やったということになります。ちゅーか、角質層の深くに浸透するどころか、粒子がデカ過ぎて、肌表面から角質層に入り込むことすら難しかったといえるわけです。
ここで、ちょっと疑問を持った人がいるかもしれません。ナノ化や低分子化することは、つまり粒子をめっちゃ細かくすることやから効果が薄くなるんちゃうかっていう疑問です。ナノ化または低分子化カプセルをバケツに例えたとすると、小さいバケツより大きいバケツの方がたくさん水を運べます。小さいバケツ(ナノ化カプセル)では、肌にいい成分をたくさん運ばれへんやん?っていうわけです。
さっき触れたように、ナノ化や低分子化の前までは、肌を表面的にしか潤わしてなかった背景があるやん?でも、保湿やアンチエイジングのための成分や栄養素って、内部に浸透させることでより高い効果に期待ができるので、肌表面を高分子カプセル(大きいバケツ)で、いくらたくさんの成分で覆っても高い効果は見込まれへんねん。ナノ化や低分子化カプセル(小さいバケツ)は、1つ1つのカプセルは小さくても、角質層のすみずみに浸透することでトータル的には高い効果を期待できるわけです。
化粧品のナノ化や低分子化の安全性については、現在のところ安全性を保障するとこまでには至っていないのが現状のようです。実は、ナノ化や低分子化って、薬事表現ではなくいわゆる化粧品メーカが作った言葉で、薬事的表現ではリポソームと呼ばれます。しかし、現在の薬事法では、医薬品や医薬部外品ではない化粧品は、リポソームという表現は当然ながら薬事法違反になります。リポソームの表現を使用するためには、膨大な実験データの採取と申請に多額の費用を投じる必要があわけです。
このように、化粧品のナノ化や低分子化の安全性に関しては、あいまいな部分があるわけやけど、もし仮に、薬事法の基準をクリアしたとしても100%の安全性を保障することは結局のところ無理なはなしで、これは医薬品でも同じことです。
薬事をクリアしてるかどうかや、安全性をどこまで明確にしてるかは、もちろん大事やと思うねんけど、化粧品の安全性についての外からの情報ばかりに捕らわれることなく、自ら安全性を確かめる本格使用前のパッチテストなどをちゃんと実施していくべきかもしれへんよ。
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